ニューヨークのハーレムで生まれ、ホワイトロック・バプテスト教会で歌った。1970年代中頃セッションシンガーとして音楽業界に入る。1982年にミスティック・マーリンというグループがアルバム<フル・ムーン>をキャピトルに録音するにあたり彼をリードシンガーに起用するというメジャーなチャンスを得た。1985年にはキャピトルとソロ契約を結び、デビューアルバム「ロック・ミー・トゥナイト」を発表。同作からタイトル曲が大ヒット、1980年代を代表する男性ソウルシンガーの仲間入りを果した。1993年にはRCAに移籍した。
デビュー作。そしてこの一作でルーサーやアレックス、R・リッチーらと一気に肩を並べる存在となった。その原動力はもちろん(5)タイトル曲。素晴らしいミディアムスローナンバーであり、この一曲だけでノックアウトされてしまう人も多いだろう。(1)「HE'LL NEVER LOVE YOU」、(6)「SING A SONG OF LOVE」は軽快なアップナンバーでいかにも80年代ブラコンと言う感じが良い。スローではUKチャート初登場曲の(4)「YOU ARE MY LADY」、サックスにS・タレンタインを迎えた(8)「GOOD MORNING HEARTACHE」も最高。個人的には(2)も大好き。
デビュー作の翌年に発表された力作。全体的な音作りはファーストを継承しており、すでにフレディ・Jスタイルを確立している。その最たるものが(1)「TASTY LOVE」。これもやはりミディアムスローの名曲である。(2)「HAVE YOU EVER LOVED SOMEBODY」(3)「LOOK AROUND」(5)タイトル曲と続くスロー連発で完全に世界に浸ってしまう。後半もクオリティの高いスローが目白押しだが、そんな中で(6)「I CAN'T LET YOU GO」が異彩を放つファンクナンバーで意外に良い。アルバムの完成度ではファーストを上回っているように思う。
最高傑作の呼び声も高いサードアルバム。全編フレディ・Jの世界だ。やはり(1)「NICE 'N' SLOW」(2)「HEY LOVER」(3)タイトル曲と続くバラード攻撃にやられてしまう。特に(2)が素晴らしい。(4)「CRAZY」(6)「IF YOU DON'T KNOW ME BY NOW」はアップだが丁度よい気分転換(?)。(7)「YOU AND I GOT A THANG」から再びバラード連発。もう全部良いが(9)「YES,I NEED YOU」(10)「I'TS GONNA TAKE A LONG,LONG TIME」、素晴らしい。特に(10)は泣きたくなるくらいに好きな曲だ。まったくスキのない作品。やっぱり最高傑作。
90年代に入り、バックのサウンドも一気にモダンになった4作目。やはりミディアム〜スローが中心のアルバム。(4)「IT TAKES TWO」のようなグルービーなナンバーもあるが、今一歩と言う感じ。まとまり過ぎという感も受けるが、(3)「MAIN COURSE」(5)「I'LL BE WAITING FOR YOU」(9)「SECOND TIME FOR LOVE」などスローバラードの出来が際立っている。(10)「I CAN'T TAKE IT」ではナント、ニュージャック・スゥイングに挑戦。結果はまあまあというところ。前3作に比べるとやや地味な一枚。ジャケットもちょっとカッコ悪いぞ。
5作目。相変わらず作風は不変。しかしこのアルバムには私の大好きな一曲が収められている。それは(1)「I COULD USE A LITTLE LOVE」。ルーサーっぽい雰囲気もあるスローナンバーで素晴らしい曲だ。(2)「TIME FOR LOVE TONIGHT」もメロウ。(3)「CHIVALRY」はアップだがこれはgood!。(6)「ALL I'LL EVER ASK」ではナジーのソプラノサックスをフィーチャー。曲も名曲。他には(10)「ME & MRS.JONES」がスマッシュヒット。(1)を除くと傑出した曲はないがスローナンバーとアップナンバーのバランスが良くまとまりの感じられる好盤となった。
本作よりRCAに移籍。多少イメージにも変化が。ジャケットもこれまでとは違う雰囲気だ。1曲目にアップナンバーを持ってきた点も意外。その(1)「WAS IT SOMETHING」から(3)タイトル曲までは多少、試行錯誤が感じられるがスローの(4)「HOW DOES IT FEEL」からはいつものFJワールドが展開する。ミディアム(6)「PARADISE」、(8)「ADDICTIVE 2 TOUCH」では新局面が。そしてその(8)が本アルバムのベストトラック。カッコ良さでは過去の曲と合わせても1,2を争う曲だ。バラードは相変わらず良いが、これまでとは違った一面が窺えるアルバム。
現時点での最新作。前作では僅かに迷いが感じられたが本作は原点に帰ったような内容だ。ここではバラードシンガーとしての自分をもう一度見つめ直しているかのようだ。全曲スローで固めている。みな粒ぞろいだが(4)「THANK YOU」からが特にスゴイ。(6)「I TRIED MY BEST」(7)「NO ONE ELSE」(9)「TEACH ME」(10)「ONCE IN A WHILE」など、女性コーラスを従えいかにもフレディ・Jらしいスケールの大きな歌いっぷりが十分に堪能できる。こんなに素晴らしい作品の後、新作がでないのはナゼ?まさか契約が無いとか。新作を熱望する。