1975年、Randy(tp)とMichael(ts)のBrecker兄弟が双頭リーダーになり結成したフュージョン・バンド。ニューヨーク・フュージョンの中核バンドとして70年代後半に爆発的人気を集めた伝説のグループ。その前身となったのは、70年に結成され2年ほど活動したドリームスであった。結成時のオリジナルメンバーはBrecker兄弟にDavid Sanborn(as)、Bob Mann(g)、Don Grolnick(key)、Will Lee(b)、Harvey Mason(ds)、Ralph McDonald(per)という錚錚たる顔ぶれだった。81年に6作目「STRAPHANGIN’」を発表後、兄弟の活動が多忙を極めたため自然消滅。しかし92年に待望の再結成。アルバム2枚をリリースしたが94年以降新作は途絶えている。
デビューアルバムにして名作。70年代中期のニューヨーク・フュージョンの勢い、パワーを如実に表した傑作。David Sanborn(as)を加えた3本のホーンアンサンブルのメロウなファンクサウンドを軸にタイトなリズム・セクション陣が一体となって展開する圧倒的サウンドだ。特に(1)「SOME SKUNK FUNK」は彼らの代表曲となったパワー全開のファストチューン。他の曲もパワフルかつメロウなホーンが心地よい。サンボーンのデビュー作とも大いにリンクする部分があるのは興味深い。一曲を除きインストゥルメンタルという点でも評価が高い。
デビュー作から一年後に発表されたセカンド。変化はコーラスとボーカル(Will Lee)を大幅導入したこと。シビアな内容であった前作からグッと親しみやすくなった。人を食ったような(2)「IF YOU WANNA BOOGIE」やルーズな(6)「DIG A LITTLE DEEPER」に窺える。カッコイイのは思いっきりラテンで始まる(4)「NIGHT FLIGHT」、(7)「GREASE PIECE」。時代を感じさせる(9)「I LOVE WASTIN' TIME WITH YOU」はなかなかオシャレなボーカルナンバーでMichaelのメロウなサックスがよい。傑出した曲が無いのが少々不満ではある。
David Sanbornが抜けたサードアルバム。いきなり(1)「FINGER LICKIN' GODD」のポップな女性コーラスを聴くとこれが本当にBBのアルバムか?と耳を疑う。それほどポップ化が進んだアルバムだろう。最大の聴きものは(2)「FUNKYSEA,FUNKY DEW」。Michaelの超メロウなサックスが美しいナンバーでBBでも有数の名曲だ。スリリングな(4)「SQUIDS」もカッコイイ。(5)タイトル曲もディスコ調のポップ。Randyのペットが聴けるのは(6)「PETALS」でストリングスも美しい。アルバムとしてはややまとまりに欠ける作品だが個々の曲の出来は悪くない。
世界中のフュージョン小僧を震撼させたという衝撃のライブ。(1)「EAST RIVER」はスタジオ録音だが(2)「INSIDE OUT」から(6)「SQUIDS」まで凄まじいパフォーマンスの連続だ。スタジオではホーンセクションなど加えていたがライブでは二人のホーンのみ。しかしスゴイ音圧である。ライブでも破錠のないMichaelのテクニックは圧巻。またドラムのTerry Bozzioが超重量級のリズムを叩き出している。ファーストからの(4)「SPONGE」が個人的には好きだ。大音量で聴くとすごい迫力。彼らの最高傑作として定着した名盤。避けては通れまい。
前作ライブで一気に頂点に登りつめたかに思われたが本作はまたしても、良く言えばバラエティに富んだ、悪く言えば節操のないアルバムになった。(1)「YOU GA」からディスコ調のブラコンナンバーが連発。どれもポップでいい出来ではあるがスリルはない。しかし本作をナメてはいけない。(4)「TEE'D OFF」は小品だがMichaelのテナーが十分味わえるし、ロック調の(6)「SQUISH」もイイ。圧巻は(7)「DREAM THEME」だ。メロウな名曲である。軽快な(5)「YOU LEFT SOMETHING BEHIND」も印象的。後半は素晴らしいアルバム。
第一期のラストアルバム。極めて完成度の高い一作となった。(1)タイトル曲はBB最高の名曲だと思う。8分超と長尺だが、まったく飽きさせない。二人のソロのメロディ、テクニック、構成力、完璧だ。特にMichaelが凄い。この一曲だけでも十分だが他の曲も全部ハイクオリティなところが本作の素晴らしいところ。作品を重ねてきたゆとりや自信が漲っている。(5)「WHY CAN'T I BE THERE」が好きだ。STEPSでも有名な(7)「NOT ETHIOPIA」もあるし(7)「SPREADEAGLE」もブルージーなギター(Barry Finnerty)がgood!。個人的には最高傑作。
待望の再結成アルバム。どんな音が出てくるか不安と期待が入り混じったが、ほぼ往年のスタイルを継承しており安心した。(1)「SONG FOR BARRY」は後期のウェザーみたいな軽目のスタート。音作りにやや変化が感じられ二人のホーンがそれほど前面に出てこない印象だ。その分グループとしてのまとまりは良い。Randyの(3)「BIG IDEA」は初期の音が取り入れられて面白い。(4)「ABOVE AND BELOW」が疾走感あるナンバーで良かった。その他もちょっとした冒険、実験はあるが概ね期待に沿う出来。だが解散前と比べては気の毒。
現時点での最新作。やや納得のいかない作風だ。(1)「SLANG」でいきなりMilesばりのミュートが聴こえた時点でイヤ感じはしたが。グループエキスプレッションに重点を置いた結果なのかもしれないが平坦な印象は拭えない。やはり二人のソロが爆発してこそBBだろう。全盛期のWeather Reportっぽい(5)「AFRICAN' SKIES」はよかったが。ヒップホップ系のリズムといいRandyのペットの音といい、晩年のMilesがどうしても頭に浮かんでしまう。アコギとMichael、Randyの美しい絡みが聴ける(9)「AND THEN SHE WEPT」はなかなか。